とうきょうとの学校給食 No.469
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取組紹介原木シイタケ焼きしいたけ多摩そば 師匠のデモンストレーション 平成22年度から栄養教諭になり、今年度は16年目を迎えました。多摩市に異動して11年目を迎えています。 栄養教諭として積極的に授業を行ってきました。地域の生産者の方をゲストティーチャーとして招聘する、動画を取り入れた教材をつくる、本物に触れる機会をつくる等、食に興味を持ち、食べたいと思わせる授業を目指しています。 東日本大震災の後、学校により学校菜園で収穫したものは、家に持ち帰るようになったようですが、多摩市は校長裁量で食べている学校が多くあります。  前 任 の 豊 ヶ 丘 小 学 校 では、学校の敷地内に学校林が あ り、 日 陰 で シ イ タ ケを栽培していました。地域の方や用務主事の手を借りて、子供が水やりや収穫を行います。ぷっくり肉厚のシイタケがニョキニョキでてくると収穫期です。 収穫されたシイタケは、栄 養 教 諭 が ク ラ ス 毎に ホ ッ ト プ レ ー ト に並べて用意しておき、子 供 が 給 食 準 備 の 時間に焼いて食べます。収穫量の関係で、5・6年生しか食べられませ ん が、 学 校 中 に 漂うシイタケの香りに、う っ と り し た り ク ラク ラ し た り 子 供 た ちの反応は様々です。 子供が苦手な食べ物ランキングでは常に上位のシイタケですが、豊ヶ丘小学校では嫌いな子は比較的少なかったです。 こちらも豊ヶ丘小学校の取り組みです。昔、多摩市はお米がとれない地域だったようで、小麦の栽培が盛んでした。その小麦に塩ではなく卵をつなぎにして練ったものが多摩そばです。本来なら「うどん」と呼ぶべきものですが、細く切り「多摩そば」と呼んでいます。冠婚葬祭の時に食べられたと聞いています。 地域の方々や保護者の方々にご協力いただき、総合的な学習の時間に、4年生で小麦の種まきや麦踏みなどの栽培を行い、5年生で収穫をして石臼を使った製粉作業、その後の多摩そば実習まで学年を跨いで行っています。 多摩そばの実習日には地域の方が5人くらいのチームで、子供たちに生地を捏ねる、のす、切るまでを分担して面倒をみてくれます。特にそば打ち(本当はうどんですが)の方を師匠と呼び、ご指導いただいています。 栄養教諭は麺を茹でることと、つけ汁づくりを担当しています。つけ汁は季節の野菜を中心に炒めて味付けしてから出汁を加えて作ります。そうすることで、はじめに苦手な子が多いシイタケとの出会い地域の伝統料理~多摩そば~2食べたい気持ちを育てる「食育」多摩市立瓜生小学校主任栄養教諭 田中 律子令和6年度東京都教育委員会表彰(健康づくり功労)受賞者

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